セルフエスティームを高めるための新習慣⑤

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。

セルフエスティーム(自己肯定感)を高めるためのエクササイズをお届けします。

●誰でも、他者から与えてほしいと思っている5つのこと

セルフエスティームは、「自分の価値や能力について、自分自身は価値がある、有能な存在であると感じること、または態度」のことを言います。

そして、セルフエスティームを高めるために、人間は誰でも、「他者から与えてほしいと思っていることが5つある」と言われています。

この5つが

1.受け入れてほしい、

2.認めてほしい、

3.感謝されたい、

4.褒められたい、

5.同意してほしい

という言葉(行動)です。

日々の対人関係で、5つの言葉(行動)が自然に表現できれば、相手のセルフエスティームは高まり、行動した(伝えたことで)自分自身のセルフエスティームも同時に高まります。これによって関係性が親密になり、話を前向きに捉える準備が生まれます。

私たちはこの5つの言葉を相手からもらったら(それが心から伝わってきたとしたら)、相手からの承認や尊敬を受け取とって、セルフエスティーム(自己肯定感)は高まります。自分がそう感じるのであれば、「相手を受け入れ、相手を認め、相手に感謝し、相手の良いところを褒め、相手の意見で同意できることは同意する」というかかわりは、信頼関係を築くための橋渡しをしてくれるかかわり方と言えるでしょう。

ここでは、5つの内1~3をご紹介します。表現の仕方は、ごく当たり前のことかもしれませんが、人間関係を構築していく上で、とても大事なことになります。これらは、いつでもどこでも、あなた自身が行動することから始まります。そしてあなたの態度、姿勢、に反映されます。

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1.相手を受け入れるー「ほほ笑みで接する」

受容とは、「相手をそのまま否定も肯定もせず評価も加えず受け入れる」ということです。例えば、知らん顔は、「あなたは存在していない」ことを伝え、目が合っても無表情であれば「あなたに興味がない」ことを伝えています。「あなたを受け入れている」ことを相手に伝えるには、「アイコンタクトとともに、ほほ笑む」ことで表現されるでしょう。

「ほほ笑む」ことでの関連情報として、Brown & Levinson (1987)は、人間は、「自分の行動の自由を制限されたくない(ネガティブ・ポライトネス)」という欲求と、「自分の良いところを認めてもらいたい,仲間に入れてもらいたい(ポジティブ・ポライトネス)」という欲求があるというポライトネス理論を提唱しました。それは、相手がもっている欲求に配慮しつつ,自分の言いたいことを伝える方略です。 相手に「あなたとわたしは仲間ですよ」というメッセージが伝わるような言い方で伝えるということです。無理に親しげなトーンで話す必要は必ずしもありません。実証的な検討はなされていないものの,福田 (2013)*は「ほほ笑み」がポジティブ・ポライトネスの効果を増強する可能性を指摘しています (p.196)。*福田一雄(2013).対人関係の言語学―――ポライトネスからの眺め――― 開拓社

2.相手を認めるー「おはよう」とあいさつする

認めることについて考えましょう。1で話しましたが、知らん顔は、「あなたは存在していない」ことを伝え、目が合っても無表情であれば「あなたに興味がない」ことを伝えています。認めるとは、まさに「あなたは大事な存在である」と伝えることです。どう表現するかと言えば、あいさつするのです。形骸化したあいさつではありません。アイコンタクト&ほほ笑みをもってあなたを認識していることを例えば「おはよう」とあいさつして伝えるのです。できるだけ多くの出会った人に「おはよう」とあいさつしていきましょう。

3.相手に感謝するー「ありがとう~!」と伝える

感謝は、喜びに満ち溢れる心の状態を言います。自分の心にゆとりがなければ、自分のことに気持ちが向くでしょう。「やってもらって当たり前」「仕事が遅いんだから」など、そんな自分勝手なことを言っているあなたの心は、ネガティブサイクルにハマっています。感謝する気持ちは自分の心が穏やかでポジティブな「ものの捉え方」から生まれます。そして、アイコンタクト&ほほ笑みをもって、相手に心をからの尊敬を込めて「ありがとう」や「ありがとうございます」と伝えます。そう伝えている自分の気持ちも心地よくなってくることに気づくはずです。

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受容、認める、感謝は、ものの見方を俯瞰することから生まれるように思います。昨今のような、不確実で厳しい環境の中では互いに苦しいのですが、自分の苦しみだけを見るのでなく、社会にいる人々に、ほほ笑みをもって「おはよう」「ありがとう」を伝えることから、乗り切っていくエネルギーが体の中から湧いてくるように感じています。