「まじめに働いても、評価されない!」と、嘆いているあなたへ。

~その答えは、あなたが自己効力感を鍛えていないから~

最近、“静かなる退職”という言葉をよく聞きますね。「静かなる退職」とは、会社を辞めるわけではなく、会社に在籍しながら、仕事への意欲を失い、必要最低限の業務しかこなさない働き方を指すそうです。

一生懸命に働いても働かなくても、評価が変わらないなら、“静かなる退職“に身を置こうという人たちが選択しているのでしょう。 「頑張らないほうが、ストレスを感じないし、楽だから」と呟きながら・・・。でも、働かないと生活できないから、仕事を続けているわけですよね

人生100年と言われ、人生の半分以上の時間を仕事時間として取られているのは、私たちです。「ただ働き続ける」なんて、止めましょう。「評価されないまま働き続ける」のは、自分の心身を傷つけているのと同じだと思います。他者からの評価を期待するのでなく、自分が自分を評価できる仕事を探しましょう。

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。 

今回は、働き方も変化してきた今、“ありたい自分”を見いだす機会になればと思って書いています

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自分の人生は片道切符、後戻りはできません。人生の旅を計画するのは、あなた自身です。

人生で、一番元気で情熱が持てる時に、“あなたがまだ知らない自分の能力”を知ってほしいそのヒントとして、「自己効力感を鍛えて働いてはどうでしょうか?」と提案しています。

今後ますます、長く働き続けることが一般的になりつつあります。あなたは、仕事に何を求めていますか?まずは、”ありたい自分”のままで楽しく働くことが出来たら幸せですね。

たとえば、自分が自分を評価できる仕事がしたい。 自分が楽しいと感じる仕事をしたい。 自由な時間が確保できる仕事をしたい。 職場の人間関係が良いところで和気あいあいで仕事をしたい。????

今さらそんなことを考えても、もう遅いでしょ! 「いいえ、人生に遅すぎることなんてありません。」

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“ありたい自分”を見つけたのは、遅咲きの40代後半でした。

じつは、私の場合は、仕事をするなら、しんどくても、収入が高いほうが良いと思っていました。そうなるために、バンバン仕事をこなしていきました。時間はかかりましたが、収入が自分の目標に近づいたとき、「やった~」と気持ちが高揚したんですよ。でも、その幸福感は一瞬で消えたんです。

幸福感が消えた理由は、「人は所得などの特定の価値を得ることが、必ずしも幸福に直結しないにもかかわらず、それらを過大評価してしまう傾向がある[Kahneman,et al.,2006]」とダニエル・カーネマンが言ったように、収入を手にしたときに、自分が期待したものではなかったと気づいたのです。

いまから思えば、当時の私が手に入れようとしていたものは、自分自身が心から望んでいたものではなく、家族との豊かな生活とか、会社から認められたという証だったと思います。何のことはありません、他人のために生きていた私だったのです。

なんだか、こころに虚しさが残り、身体も疲れからバーンアウトしました。今までのしんどい時間は、何だったのかと思ったのです。働く意味と言うか目的がなくなってしまい、ただ”働かないと生活できないから働くだけ”になっていました。今なら、静かなる退職に身を置いたかもしれません。

そして、「自分が人生に期待しているものは、何だったのか」と、「働くことは何か」を考え始めたのです。考えていくと、自分の心の内をあまり分かっていなかったと気づきました。周りの人に訊いてみたりしました。

自分は、どうしたいのか? 楽しく感じる仕事をしたい。自律的に仕事ができるようにしたい。自由な時間が確保できる仕事をしたい。女性のキャリア支援をしたいとも思いましたね。こんな感じで、イメージをまとめながら、行動していきました。自分が経験してきた中で、自信があることを選んで、それを元に行動していきました。自分が自分を評価できるように。

こんな世の中だからこそ、自分の心、自分の考え、自分の内なる声に関心を持ってください。つまり、何よりも「自分」についてよく学ぶのです。そこに、あなたがまだ知らない自分の能力”が、隠れているはずです。

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自信がある仕事をして生きること。つまり、あなたの自己効力感を鍛えることが、カギになります。

人生を生きるのは、あなた自身です。あなたの人生時間は有限だから、もっと自信を持って人生時間を活かせるようにしましょう。そのためには、自己効力感*¹が高まる仕事を見つけることが大事になります。

Jselの調査結果から分かった!“自己効力感が高いと、仕事が楽しくなる!”

では、JSEL(ジェイセル)で、『働く意識と自己効力感*¹との関係性』に関する市場調査の調査結果を踏まえて解説します。

あなたに質問です。「あなたにとって仕事とは?」と訊かれたら、

下記の14項目の中から、あなたのトップ5を選んでください

1仕事はおもしろい

2自分が成長できる

3やりたいことをするためにお金を得るもの

4人とつながることができる

5やりがいを感じる

6働かないと生活できない

7人の役に立つことができる

8他者から認められる

9自分の時間を奪うもの

10自分の居場所である

11社会をより良くしたい

12心身が疲れること

13人間関係が煩わしい

14自己実現の場である

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”あなたにとっての仕事とは”の問いから、トップ5を選べましたか?書き出してくださいね。

自己効力感とは、”自分に対する自信”です。

生まれつき自己効力感の高い人がいるかもしれません。しかし、人間は変化成長する動物ですから、小さいころから数々の経験をする中で、自己効力感が鍛えられていくことが分かっています。

「自己効力感は、日々の生活で影響力のある重要なものは、おそらく他にないだろう」とバンデューラが述べています。自らの成功体験を持つこと、他人の成功行動を真似てみる、他者からの励ましや説得などから、目標を達成して自信を持つことで自己効力感が高まります。

つまり、自己効力感は上げることができるのです。自信をつけることができます逆に、自己効力感が下がる環境にいるから、自信がつかないと言えそうです。活躍できる環境が必要ですね。

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自己効力感が高い人は、仕事意識がポジティブだった!

そこで、自己効力感尺度*²を活用して、1000人の自己効力感*¹をアセスメントし、仕事に対する意識を評価・分析しました。そして、自己効力感の高いグループ上位30%と低いグループ下位30%での仕事に対する意識を比較したところ、“自己効力感の高いグループは仕事に対する意識が高い”という仮説は正しいことが検証されたのです。

調査結果1:自己効力感が高いグループ上位30%の仕事に対する意識 トップ5

  1. 働かないと生活できない
  2. 自分が成長できる
  3. やりたいことをするためにお金を得るもの
  4. やりがいを感じる
  5. 人とつながることができる

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調査結果2:自己効力感が低いグループ下位30%の仕事に対する意識 トップ5

  • 働かないと生活できない
  • 心身が疲れること
  • やりたいことをするためにお金を得るもの
  • 人間関係が煩わしい
  • 自分の時間を奪うもの

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ご覧のように、調査結果1:自己効力感が高いグループは、仕事に対する意識が高く、前向きであり同時に、働く意味を「自分が成長できる」「やりがいがある」「人とつながることができる」と具体的に捉えていると言えます。

ちなみに、職種では、営業職系:経営企画、営業企画/商品企画、営業、売り場・接客担当、カスタマーサポートなど。専門職系:財務/会計/経理、法務/知的財産、経営管理、ITコンサルタント、研究/開発、仕業など、の職種が高いグループに多かった。

逆に、調査結果2:自己効力感が低いグループは、仕事に対する意識がネガティブであり、働くことに対して、生きていくために自己犠牲を強いるものと捉えて仕事をしていることが示唆できます。別の見方をすると、人生の探索が、未開発のままで、変化を恐れて現状維持で仕事をしている姿が見えているとも言えます。

職種では、事務職系:総務、人事、労務、一般事務/営業事務、購買、商品管理、医療事務/介護事務など。技術職系:生産/製造、生産技術/生産計画、商品管理/検査、設計/プランニング/測量/積算、情報システム/保守/運用など、の職種が低いグループに多かった。

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この結果からわかることは、自分にとって成果が見える仕事は、自己効力感が高くなる。成果が見えにくい仕事は、達成感を味わうことがないため、自己効力感が高まらないと示唆できたのです。仕事環境が、自己効力感に影響しているということです。

あなたの仕事に対する意識は、どうでしたか?

自己効力感は、上位30%、それとも、下位30%? どちらの傾向に近かったですか?

あなたの仕事に対する意識が、自己効力感上位だったら、今まで通りにポジティブに仕事をしていってください。もし、自己効力感下位だったら、あなたの能力を再発見する機会として、仕事について考える時間を取ってください。あなたの内なる声を聴いて、一歩前に進んでいきましょう。

どうせ働き続けるなら、自分が自信をもって仕事をするほうが、気持ちが良いです。

あなたが自信をもって仕事をしていくと、ポジティブなループが回りだします。それによって、自己効力感がさらに高まって、自己成長していきます。 自分の未知なる力を見出して、のびのびした人生を描いてみてはいかがでしょうか。

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(自己効力感*¹とは、アルバート・バンデューラが提唱した心理学の概念。簡単に言うと「自分に対する自信」、正確に言えば「目標を達成するための能力を自分自身が持っていると認識することを意味する心理学用語」です。)

(一般性自己効力感尺度*²とは、成田・下仲・中里・河合・佐藤・長田(1995)が、Sherer, Maddux, Mercandante, Prentice-Dunn, Jacobs & Rogers(1982) のGeneralized Self-Efficacy尺度(以降SE尺度とする)を翻訳し、代表項目として23項目を選出したものを使用した。)

<『働く意識と自己効力感*¹との関係性』に関する市場調査を1,000人性別・年代別・職業別(正社員)に行い、去年12月に調査結果をリリースした。PR TIMESプレスリリース 2024年12月2日 一般社団法人 日本セルフエスティーム実践協会>

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