今、あなたの”選択の自由”を諦めていませんか。その訳とは。
コロナ禍から在宅ワークが主流になって、友達と自由に会ってお酒を交わしながら、ワイワイ楽しくやりたいけどできない。みんなと集まって、たわいのない話を自由にしたいのにできない。家族旅行に行きたいけど、気兼ねなく行き先を選んで自由に旅を楽しみたいが、まだそれはできない。
自由に行動を選択できる日は、いつなのか。私たちの選択の自由は、いつ戻ってくるのでしょうか。制限の中での選択は、息苦しさを感じることも多いですね。
こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。
今のように制限があると「なんで自由にできないのか」と、出来ないことに苛立ちやストレスを感じたりします。制限の中での選択は、私たちのこころを少しずつ蝕んでいるように思います。私たちは何を選択してきたのか。それとも選択することに意味があるのか・・・。選択についてお話します。
選択の自由
そもそも私たちは、コロナ前に、日々何を選択していたのでしょう。実はあまり考えずに、日常の生活パターンに合わせて自動思考をしていたと言えます。ところが2年前の突然の環境変化で、いままで経験したことのない隔離された世界に押し込められてしまった。その変化は、まったく予測できないことばかりで、私たちは不安や恐怖心に襲われたわけです。人とかかわることから距離をおかなければならず、私たちのこころは疑心暗鬼になっていったのです。私たちは“選択の自由”を持つことができませんでした。
あなたの中のネガティブ・フィルター
予測できない抑圧された環境の中では、心は硬直し不安を感じていきます。社会からの要請に従い続けていくうちに、あなたの“ものの捉え方”は、ネガティブ・フィルターによって、下記のような傾向になったかもしれません。
・コロナになってもうすぐ3年。この環境のままになるかもしれない。世の中の景気もひどい状態だ。もう元の世界に戻れないだろう。前のような生活はもう無理だと考えてしまう。
・懸命に働いても、何が起こるか分からない世の中になってしまった。私が頑張っても、頑張らなくても、けっきょく同じじゃないのかと虚無感に襲われる。
・周りからの褒め言葉や励ましをもらっても、自分は素直に受け入れられない。「お世辞を言っているに違いない」と、孤独感でいっぱいになる。今日もテレワークで、誰とも会話していない。
ネガティブ・フィルターとは
環境の変化は、あなたが気づかないうちに、あなたをネガティブ・ループに引きこんできます。コロナだけでなく、いろいろな出来事が起きて、人間の力の限界を感じてしまうことも、その引き金になっていると言えます。
このようなことが続くと、結局“自分では何もできそうもない”など、ネガティブ・ファクターが心の中に芽生えてきます。そして世の中のポジティブなことや明るいことを見えなくしてしまうものです。ですから、心の中は、ネガティブなことばかり。
自分の思考にネガティブ・フィルターがかかっていると気づいたら、要注意です。このままでは、コントロールされっぱなしのあなたの人生になってしまいます。自分を取り戻しましょう。
“選択する自由”を取り戻せ。
あなたは、「自分は無力だ」とか「自分は何もできない」などと考えることはありません。あなたには、選択の自由があることを思い出してください。
自律的に人生を生きていくには、あなたに与えられた選択の自由を大切にすることです。自分で選択することは、自分自身を取り戻す最良のことなのです。
選択の自由(せんたくのじゆう、Freedom of choice)とは、個人が少なくとも2つ以上の選択肢の中から、外部の関係者からの制約を受けずに選択できる機会と自立性が与えられている状態をいいます。
自由に選択できるかどうかは、その個人が置かれた社会での自由度によって異なるということです。大事なことは、ものの捉え方を柔軟にしていくことです。
ネガティブ思考をリフレーミングするには、客観的に事実を眺める
先ほどのネガティブ・フィルターの世界から自分を取り戻すために、客観的にリフレーミングしてみましょう。
・コロナになってもうすぐ3年。この状態のままになるかもしれない。世の中の景気もひどい状態だ。もう元の世界に戻れないだろう。前のような豊かな生活はもう無理だと考えてしまう;
リフレーミング>コロナが終わらないことはない、スペイン風邪のときだって終息した。つまり歴史が証明しています。過去がそうだったように。やっていく中で必ず道は拓けます。あなたの捉え方ひとつで、世界は違って見えると思います。あなたが一つひとつ大切に選択するごとに、未来は作られていくと思います。
・懸命に働いても、何が起こるか分からない世の中になってしまった。私が頑張っても、頑張らなくても、けっきょく同じじゃないのかと虚無感に襲われる;
リフレーミング>未来は何が起こるか分からないというのは、昔から変わりません。頑張っても頑張らなくても同じではありません、コロナ禍でも成功した人は存在するのですから。少しずつ、歩んでいきましょう。自分はどう生きたいのかを考えて、自分自身で最初の小さな一歩を何にするか選択してみると良いですね。
・周りからの褒め言葉や励ましをもらっても、自分はそんなふうに思えないので「お世辞で言っているに違いない」と、孤独感でいっぱいになる。今日もテレワークで、誰とも会話していない;
リフレーミング>身体をリラックスさせましょう。あなたが「普通のことだ」と思っていても、周りの人にとってはすごいことかもしれません。他者が褒めてくれたことは、あなたの強みなのだと思います。自分を信頼できるように成長するには、人とのかかわりが大事です。まず自己理解を深め、セルフエスティームを正しく評価できるようになると良いですね。
選択し続けるために
いまのような限られた世界でも、自分で選択することは大切なことです。必ず、選択できる自由が“私たちには“あります。でも意識しないと私たちは、ネガティブな方向へと導かれてしまうようです。
たしかに私たちの言動の60%は、ネガティブなことを言っていると言われています。つまり、言動は、“自分のものの捉え方”がそう言わせているだけです。その言動をコントロールするには、“自分のものの捉え方”を認識した上で、ニュートラルな意識を持ち続ける必要がありますね。
自分を責めない
否定語を言わない、するべき語、ねばならない語を使わない。自分を責めない。もちろん、他者に対しても。自他尊重していくことを心がけましょう。
ネガティブな発言が減ると、不思議と前向きな姿勢が湧いてきます。自ずと課題にぶつかっても、解決するための選択肢が、見いだせます。選択の自由は、いつでもあなたの手中にあります。
コロナ後、選択の自由の重要性
いま私たちは、一日にどれくらいの選択をしているのでしょうか。判断のヒューリスティック(心理的な思考の近道)によって、日常的なことは自動的反応で処理しています。
コロナ対策も、緩和されてきた今、コロナとどう向き合うか、コロナ後の社会を見据えて、どう進んでいくかを選択する時期に来ているように思います。
すでに、散歩をしているとマスクをする人が、半分くらいになってきました。ひとり一人が自分自身と他者の関係性の中で、感染対策をどうするかを選択する意識を持ち始めているようです。
みんながそうだから、それに準ずるという意識ではなく、自分はどうしたいのかを考え行動する時期にきています。一人ひとりが、互いの身の安全を意識したうえで、コロナ後どう生活するかを自ら選択することが重要になります。
“選択の自由”の意味とは
コロナによって、日々の生活の重要性や人との関係性の大切さを学んだように思います。何気ない一日でも、何を大切にするか、誰と語り合いたいかなど、学び取ったのではないでしょうか。一日の中に、選択の自由はいくつあるのでしょう。
何気なく日々の生活の中で、たとえば、今日の夕飯は何にしようかと考えるとき、誰とたべるのか、予算は、スーパーの安売りの品は何かなどを加味して、「今日は、これを作ろう!」と合理的に選択することもできます。または、「今日の気分は、これだ!」と直感的に決めることもあるでしょう。こんな小さな選択でも、あなたの意志によって決定したわけです。
あなた自身で選択したことは、あなたを自由にします。
選択の自由とは、あなたにとっての「自由を守る」ことです。
あなたは、「自分は無力だ」「自分は何もできない」などと考えることはありません。あなたには、選択の自由があることを思い出してください。
自律的に人生を生きていくには、あなたに与えられた選択の自由を大切にすることです。自分で選択することは、自分自身を取り戻す最良のことなのです。
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