伝えたいことがうまく伝わっていない、表情から感情が読み取りにくいなど、オンライン・コミュニケーションの課題を感じていませんか?

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。

早いもので2020年12月のブログになりました。今年は、お互いによく頑張っている一年と言えるのではないでしょうか。いろんなことがあった中で、生き抜いてきた自分に、「よ~く、頑張ったね」と声をかけたいですね。何故なら、コロナ禍で生活も大いに変化し、多くの人たちとの触れ合いを遮断して、今までにない経験をしてきたのですから。

さて、リモートになったことで、プラス面もたくさんあるのですが、仕事をリモートでどう進めるか、相手にどう伝えるか、自分の熱意が伝わっているのか、そして相手からの反応が読み取れないなど、疲れてしまうことはありませんか。このようなリモートでのオンライン・コミュニケーションに課題を感じている方が多くいらっしゃいます。

Back view of business woman talking to her colleagues about business plan in video conference. Multiethnic business team using laptop for a online meeting in video call. Group of businessmen and businesswomen smart working from home.

リモートワークを前向きに生き抜くために、オンライン・コミュニケーションを鍛えていきましょう。今までの対面コミュニケーションでは感じなかったことが、オンラインで戸惑うことがあるのです。今までのやり方から、ちょっと意識を変えて取り組むと、オンライン・コミュニケーションが格段にやりやすくなるコツをお話しようと思います。

長話だと、脳の記憶の限界を超えてしまう

2020年9月1日のブログに書きましたが、脳は正直者と言いましょうか、脳の機能から、様々な情報をすべて取り込んで、その瞬間を思考しているのです。ですから脳の記憶の限界を超えてしまうと、関連がありそうな言葉を脳が独断的に選び出して記憶していきます。

わかりやすく言うと、早い口調で長い話を聞いていると、話を聞くだけで疲れて、集中力が途切れてしまい、心の中で「なんて長い話だろう」と意識が自分の世界に入ってしまうなんてことありますよね。我に返ると、とぎれとぎれの記憶しかないという経験です。オンライン・コミュニケーションでは、ここを意識して工夫すると良いと思います。

脳の記憶の限界を超えないように、話す情報の要素を絞り込み、簡潔にして手短に話すことが重要なのです。アンドリュー・B・ニューバーグによると、内容は30秒(約150字)を一区切りくらいで話し、相互の理解を深めて次の内容に進むイメージが良いようです。話し手側に立つと、私たちは良かれと思って、できるだけ詳細な情報を伝えなければと思っていますが、実際のところ集中できるのは、簡潔で手短に話すことのようです。ですから、話し手が、内容を熟知していれば、簡潔に手短に話せるようになります。

ゆっくりと話すと聞き手の理解が深まる

そして、もう一つ。話すスピードがあります。私たちは、日ごろ自分の話すスピードを意識しているでしょうか。オンライン・コミュニケーションでは、ここも意識して取り組むことをお勧めします。じつは、割と早口な人が多いのも事実なのです。しかし、相手に理解してもらおうと思うのなら、普段のスピードよりも「ゆっく~りと話す」ことが必要です。ゆっくり話してみると、自分ではかなりゆっくり話していると感じるかもしれませんが、相手は不自然さを感じないものです。話している自分自身も理解が深まりますし、相手の理解には必要なペースなのです。神経科学的事実として挙げられていることは、話し手がゆっくりと話せば話すほど、聞き手の理解力が深まるということが分かっています。(言語を介した視覚探索:発話速度の重要な役割. Gibson, B. S.; Eberhard, K. M.; Bryant, T. A. Linguistically mediated visual search: The critical role of speech rate. Psychonomic Bulletin and Review. 2005, 12(2), 276 ─ 281. PMID: 16082806.)

話すときの言葉選び。インナースピーチ(心の声)をポジティブに。

インナースピーチとは、私たちの頭の中でつねに語っている心の声のことです。自分が話すとき、「また緊張して失敗するかも」など、自分へのネガティブな心の声が自分の発言を自信のないものにします。自己批判のネガティブな心の声は、誤った行動を察知する神経回路を活性化し、ポジティブな心の声は、思いやりや共感の気持ちに関与する神経回路を活性化することが分かっています。私たちの心の声の60%はネガティブなものと言われています。ですから、ネガティブな心の声をポジティブに変換することで、自分の伝え方がポジティブになり、表現力も強化されます。ポジティブな言葉や思考は、自発性(やる気)を起こさせる神経中枢を活性化し、実際の行動を喚起する。また、困難に直面した際に再起できる力を強化することにも一役買っているそうです。

(幸福の解放:回復力の強化と肯定的情動による生活満足度の向上. Cohn, M. A et al. Happiness unpacked: Positive emotions increase life- satisfaction by building resilience. Emotion. 2009, 9(3), 361 ─ 368. doi: 10.1037/a0015952. PMCID: PMC3126102.)

ポジティブな言葉や思考は、他者にポジティブな影響を与えます。ここでもセルフエスティームが重要になるわけです。

話をじっくり聴くときは、インナースピーチは不要

私たちの頭の中で語っている心の声は、相手の話を聴いているとき、心の声が邪魔することがありませんか例えば相手が話していると、心の声は「次にこれを言おう」などと頭の中で言うことをリハーサルしていることが多いかもしれません。そうなると相手の話を集中して聴いていくことができません。だから、聴くときには、インナースピーチには、耳を傾けないしっかりと相手の表情態度をよく観察して、じっくりと集中力をもって聴いていくことが大事です。もちろん、訓練を積み重ねていくことで、出来るようになります。

リモートでは、声のトーン、口調、表情、態度が特に大事

ご存じのように、コミュニケーションは言語と非言語に大きく分かれます。非言語は、オンラインでは特に意識してほしいところです。口調やトーン、表情やジェスチャーの要素を意識して使っていく必要があります。話している言葉とジェスチャーが矛盾していると、聞き手との間に不協和が生じ、聞き手を混乱させてしまうことになりかねません。ですので、語っていることと態度・表情を一致させていくのです。同じ表情で語るのでなく、感情をこめて表情豊かに伝えることが重要です。これらの非言語は、脳独自の言語システムと見なされており、いずれも教育と訓練によって発達します。

私たち日本人は、あまり感情を表さないで話すことを選択しているように思います。しかし、もっと表情豊かに語ったほうが熱意は伝わります。ましてオンラインでは、なおさらです。軽やかに元気よく話すと、相手もその元気を受け取って互いに良いモードが紡がれるはずです。

心からポジティブな気持ちで、伝えたいという思いで語ると、不思議なことに、熱意は人に通じるものです。ネガティブな心の声を「セルフエスティームと自信」が鼓舞されるようなポジティブな言葉に置き換えていく癖をつけることで、行動が変わっていきます。そしてポジティブな自分が鍛えられていくことになります。

オンライン・コミュニケーションを鍛えて、新たな第一歩を踏み出していきませんか。

(参考文献:『心をつなげる~相手と本当の関係を築くために大切な共感コミュニケーション12の方法~』 、アンドリュー・B・ニューバーグ、マーク・ロバート・ウォルドマン著、訳者:川田志津、東洋出版株式会社、2014)

「言葉を賢く選ぼう。それは、幸福、人間関係、人の豊かさに影響する。」

アンドリュー・B・ニューバーグ

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