あなたは、誹謗中傷に巻き込まれているかもしれません。

~自分の人生を生きる、社会との絆を作る~

最近、誹謗中傷という言葉をよく耳にしますね。ちなみに「根拠を伴わない悪口や文句、嘘、噂によって相手を傷つけた場合」を誹謗中傷といいます。たしかに、SNSを見れば、負の感情がいっぱいのコメントや、どこまでが真実なのか分からない誹謗情報に対して、多くの同調コメントが上がっています。

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。 

わたしも含めて人間って、不思議ですね。 こころの中に天使と悪魔が共存しているのです。

なぜ人間は、他者に対して負の感情をもってしまうのでしょうか。もっと穏やかでのびのびと、人を信じて生き抜いていきたいものです。

今回は、「不確実な社会で、誹謗中傷に巻き込まれない生き方」について、お話します。

まず、なぜ誹謗中傷をする社会になってしまうのかを考察します。

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●ヒトは、嘘をつき、意地悪をする生き物なのです。

赤ちゃんは、無垢な天使として生まれてきます。でも、2歳半頃から嘘をつくようになります。幼い頃の嘘は「怒られるから」「かまって欲しいから」という理由がほとんどです。

そして、子供が意地悪を覚え始める時期は、発達段階や環境によって個人差がありますが、一般的には幼児期の2歳~6歳ごろが多いです。たとえば、おもちゃを独り占めする、友達が遊んでいる邪魔をする、仲間はずれにする、悪口を言うなど。ただし、2歳~6歳ごろの意地悪は、まだ悪意を持ってするのではなく、自分の気持ちを表現する手段の一つとして使うのです。

つまり、嘘や意地悪という負の感情は、あなたも私も持っているのです。

●そして、「みんなと同じに」という教育が・・・

150年間、時代が大きく変化してきたにもかかわらず、「みんなで同じことを、同じペースで、同じようなやり方で、同質性の高い学級制の中で勉強する。ベルトコンベア型の学校システム」によって、社会性が発達し、周りの人との協調性やコミュニケーション能力が求められました。

時代の流れの中で共同体的学校システムは、「同調圧力*」という目に見えない社会的事実も生みました。その結果、「みんなと同じでない」人への差別や偏見を生むようになってしまいました。クラスのいじめ、不登校などの問題が増え続けていますね。

さらに、2000年代からスマホの普及によって、社会環境がガラッと変わりました。いままで同調しておけばよいと考えてきた日本人でしたが、世界を知ることになって、周りに同調すれば良かった時代から、自分の考えを持つ時代になってきたのです。

●誰も助けてくれない

不確実のいま、企業の姿も、昔の「みんな同じ価値観をもつ共同体」から、新しい社会は「個で生きること」が求められています。自分の価値観は何か、自分の興味は何か、自律的キャリアなど、自分で考えて生きていく時代。 「独りぼっち」で「競争世界」に立ち向かうと言う図式になりました。人の流動化が進んで、なんでも話せる仲間と愚痴をこぼすなんてことも、無くなっているかもしれません

自分の心が安心できる居場所が見当たらない。閉ざされた心を解放できる場は、自分を明かさずに自分の思いを解放できるSNSが居場所になった。不安や不満を吐き出してるコメントに、なんとなく仲間意識を感じたりしますね。

でもそれは、もしかすると自分をごまかしているかもしれません。「何をしていいのか分からない」という不安な気持ちや、「何をしても良いけれど何をしても不満」と言う気持ちが、あなたの心の中にもあると思えるからです。

誰もが、心のバランスを崩したまま、今を生きているのです。不安と不満を抱えながら・・・。

不確実な社会で、誹謗中傷に巻き込まれない生き方をしましょう。

もっと、自分の人生を生きるためにどうしたいか考えるほうが、あなたの人生に役立つと思うのです。

なぜなら、人間の本質は、何千年前から、同じことを繰り返して、何も変わっていないからです。

あなたの人生時間は有限だから、今すぐ行動しましょう。

1.やることを先延ばししない 

いまという時間は二度とないのです。今を大事にしなければ、自分を見失います。

社会の価値観が変化して、私たちは、その変化に追従しなければと悪戦苦闘していると言ってよいでしょう。

でも、ちょっと俯瞰して世の中を見たら、あたふたしている自分が滑稽に見えてくるのではないでしょうか。

変化を追従するのではなく、自分の人生を生きることを大事にしてください。

2.だからこそ、負の感情に支配されない

私たちは人生を生きていく中で、喜怒哀楽の感情が育まれます。

通常、出来事が起こると、自動的にあなたの感情が反応をします。つまり、自分で考える前に、人生経験や社会の常識などを学んできたことで、どう判断するかを選択しているのです。

起きたことに、どう反応するかは、あなたが出来事をどう感じとったかを吟味して判断するのです。つまり、どう反応するかは、あなた自身の内側にあるのです。

あなたは、負の感情に支配されるのでなく、自分が感じている負の感情はどこから来ているのか、いつからそう思うようになったのか考えてみると良いですね。あなたのものの捉え方が見えてきます。何を良いと思っているのか、何を悪いと思っているのか分かってくると思います。価値観は変わっていきます。あなたの価値観をアップデートしましょう。

3.居場所に満足を見出す

今の自分に満足していなかったら、いつまで経っても満足できなくなります今、あなたの居場所にいて、「ありがたい~」と思うものを書き出してみましょう。・何とか暮らせている・「おはよう」と言える相手がいるなど思い浮かんだことでも良いです。できたら5つは思い出してみてください。

4.自分の人生を生きる、社会との絆をつくる 

自分で考え自分で決める。このシンプルな生き方を大事にしてほしいです。他者の意見に左右されず、内面の充実に意識を集中させるのです。つまり、他者による支持からも、不支持からも、自由になるということです。

わたしはわたし。でも我がままではないですよ。相手に依存的になることでもありません。相互依存です。それぞれが、専門的役割を持ち、より多くの絆を作っていくのです。それがあなたの居場所になり、あなたの人生を美しく彩るものになります。

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*同調圧力とは、集団において少数意見を持つ人に対して、周囲の多くの人と同じように考え行動するよう、暗黙のうちに強制することです。

参考文献:<『人生の教科書 ストイシズム STOIC』 著ブリタニー・ポラット、花塚恵訳 ダイヤモンド社>