セルフエスティーム(自己肯定感)を高めるための新習慣㉓

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。
セルフエスティーム(自己肯定感)を高めるためのエクササイズをお届けします。

自分を慈しむ3つのステップ

前回は自分を慈しむ(セルフ・コンパッション)の3つのステップについてのお話でした。
●Step1“受け容れる”プロセス
●Step2“苦難はみんなも経験している”と気づくプロセス
●Step3“自分を励ます”プロセス
文章に書いてしまえば、なんてことはないのですが、実際にできるかと言えば、そう易々とはできませんね。
そこで、まず最初の“現実を受け容れる”についてのワークをご紹介します。

自分を慈しむワーク

ここでは、step1「受け入れるプロセス」について考えてみましょう。「受容する」ことは一番難しいプロセスだと思うので、参考になればと思います。
現実に起こった出来事は、あなたのものの捉え方によって感情と行動に連鎖し、その出来事の結果を生みだします。ですから、その経験を書き記すことで、冷静に自分を振り返る機会になると思います。感情は複雑でいろいろな思いが、あなたの中にあることが分かるでしょう。過去を振り返りながら、6つの視点で内省します。
あなたの過去の中に、感情のバランスが未だに揺れてしまう経験がありますか。その経験についての手紙を書きましょう。宛名は、あなたの感情を揺さぶった人です。その時のエピソードを思い出して、相手に直接語りかけるイメージで、次の6つのパートごとに書いていきます。

①怒りのパート ②傷心のパート ③恐れのパート
④自責の念のパート ⑤希望・欲求のパート ⑥許し・感謝のパート


1:以下にそって、文章を書いてみましょう
① その出来事でなぜあなたが怒りを感じているか。
② その出来事によってあなたがどのように傷ついているか。
③ どのような不安を感じているか。
④ 良心の呵責があれば、そのことについて。
⑤ 希望・欲求は何かあれば書く。
⑥ 最後に相手を許す・感謝の気持ちを書いて終わります。
  書き終わったら、誰にも見せず、引き出しにしまってください。


2:2,3日経ってから、その手紙を、感情を入れ声に出して読み上げてみましょう。
情感を込めて、実際に声に出すことがポイントです。


3:手紙を書いたあなたへ、“自分を慈しむ3つのステップ”を声に出して自分に語っていきます。
●Step1:その気持ちをありのままに感じて良いのです。消し去らず、否定しないで「~そうだったんだ」「そう感じているのだね」と自分に向かって声を掛けます。
●Step2「きっと、みんなも失敗しても立ち上がろうとしているよ。」「他の人たちも同じような経験をしているよ。」と自分に向かって声を掛けます。
●Step3あなたの良いところも悪いところも認めて、自分がまたやり直せるような優しい言葉で自分を温かく慈しむ言葉がけをします。そして、自分のやろうと思っていた目標に向かっていこう。失敗は自分を成長させてくれる機会だと捉えて前に向かおう。と励ましの言葉をかけます。
3つのステップを知らず知らずに日ごろから自分に語っていたという方もいらしたと思いますが、前に進むために、Step3も重要になります。自分がやろうと思っていた目標を持つことです。

あなたの選択が、あなたという人間を作ります。

自分の選択とは、自己決定によって成り立ちます。今まで、あなたが生きてきた中で、たくさん自分で決定してきているはずです。
自己決定はあまりしていないと思う方もいるかもしれません。例えば、人に勧められたから、親が決めたことだから、上司から言われたからと思っているかもしれませんが、でも結局それを受け容れてきたなら、あなたの決定だったということです。
「やるかやらないか」を決めたわけです。しかし、「自分がやりたいか」どうかではないのかもしれませんね。
やらなければならない。やらなくちゃ。やらないわけにいかない。あなたの行動のすべてが、“やらなくちゃ動機―責任感”だったら、少し自分のために考える時間をもっても良いですね。
あなたの人生は、どうありたいですか?wellbeingな人生をどのように目指しましょうか。
あなたが、主体的にやると決めたのであれば、それはすべて自己決定と言えます。
行動するか、行動しないかは、自分が決めること。大事なことは、自己決定していくことです。