セルフエスティーム(自己肯定感)を高めるための新習慣⑳

こんにちは、日本セルフエスティーム実践協会(JSELジェイセル)の小西です。
セルフエスティーム(自己肯定感)を高めるためのエクササイズをお届けします。

★失敗することが多いあなたのための「成功できる方法」

失敗しても平気なの?と問われれば、「平気ではありません!」と、私も応えます。初めてのことにチャレンジするときは、必ず胸やおなかのあたりが、吐くような重い感じになります。失敗するかもしれないと思う不安感情が、身体にそれを警告しているのです。
もっとつらい経験もあると思います。失敗するのではと思うと、足がすくんで身動きが取れない。懸命に立ち向かおうとするが、あの時のことが思いだされてやる気が消えていく。周囲の人たちの評価が気になってしまい、自分らしく振舞えない。
生きていく中で、自分を苦しめていた「失敗」。
じつは、私たちは、成功を考えると同時に、失敗するのではと恐れを感じてしまうのです。そのメカニズムを知ると、成功できる方法が活用できます。
「失敗するのではと恐れる」感情は、心理学でも失敗恐怖として研究されていて、「完ぺき主義」と相関関係があることが分かっています(Kaye,Conroy,Fifer,2008)。
また、過去30年間で性別や文化に関係なく、若者の間で完ぺき主義の傾向が大幅に高まっていて、社会的要素の可能性もあるのではとの見解が出されています。特にSNSの普及で、それを引き起こす社会的要素との関係性など、さらに研究がなされていくと思います。

失敗したら大変なことになる!?

Conroy,Willow,Metzier(2002) は、「失敗恐怖の5要素」を提唱しました。
1. 周囲から嘲笑され恥をかくことになる
2. 失敗する自分はダメな人間と思う
3. 自分の将来が無くなってしまう
4. 親や友人、恋人が離れてしまう
5. 親や恋人から叱責されてしまう
この失敗恐怖は、チャレンジする前から、頭の中で「失敗」してしまった情景を想像させます。その想像は、自分の頭の中でさらに大きなものにしていきます。そして「失敗」の恐怖で、身動きが取れなくなるという仕組みです。

成功するために、2つの力を鍛える
1.small-win(小さな成功)を積み重ねて行動を起こす力
2.レジリエンスを強化すること、
つまり、困難に立ち向かう力を鍛えることです。この2つの力のハーモニーが勇気をくれます。
小さな成功を積み重ねて行動する力は、自己効力ですね。小さなプロセスを一つひとつやり抜いていくことで、自己効力は強くなります。
成功するためには、自己効力に+レジリエンスが重要になります。

レジリエンスの鍛えかた

レジリエンスを鍛えるために、どうしていくのか。参考になる実験がありました。スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックの面白い実験結果があるので、ご紹介しましょう。(以下、『やればできる!研究』より引用)
キャロル・ドゥエックは、思春期初期の子供たち数百人を対象に実験を行いました。非言語式知能検査のかなり難しい問題を10題やらせたそうです。ほとんどの子供がまずまずの成績でした。
終わった後で一人ひとりに褒め言葉をかけたのですが、その褒め言葉を2種類用意しました。グループ1は、その子に「まあ!8問正解よ。よくできたわ。頭がいいのね!」と知性を褒めました。
もう一方のグループ2は、その子に「まあ!8問正解よ。よくできたわ。頑張ったのね!」と努力を褒めました。
実験に参加した2グループの成績は、ほぼ等しいものでした。次に、同じ子供たちに、また別の2種類のテストを与え、彼らにどちらか好きな方を選ばせました。一つは最初のものより難しい問題だが、やればとても勉強になると説明し、もう一方は、先ほどのものと同様の簡単なテストだと説明しました。
すると、努力を褒められた子供の90%近くが難しい方を選択し、一方、知性を褒められた子供たちのほとんどが、簡単な方を選んだのです。そして、その後さらに別の難しい問題を2グループ全員にチャレンジさせたところ、努力を褒められた子供たちは、知性を褒められた子供たちよりも、積極的にその問題に取り組み、成績も伸びたという結果になったそうです。
「自分の知性」を褒められた子供にとっては、評価してくれた人の期待に応えたいし、自分のプライドも保ちたい。難しい問題は、自分には良い結果が出せないかもしれないという失敗恐怖が、無意識に働いたのかもしれません。チャレンジは、今の自分を脅かすものと捉えてしまった可能性がありますね。

成功するためには、困難に立ち向かう力を持つ。

一方、頑張ったことを褒められた子供は、頑張ることを楽しみ「取り組んできたプロセス」を自身の努力でやり抜いて、良い結果につながったと解釈したのでしょう。難しい問題にチャレンジしたのは、頑張ることを楽しみながら、自分を高められる可能性を感じたと示唆できます。彼らにとって難しい問題は、自分を高める一つの機会と解釈したのでしょう。

成功のエンドレス・ループを作る

成功のエンドレス・ループを作り出すための3つのステップはこちらです。
1.「取り組んでいるプロセス」を粘り強く努力し続ける
2.「取り組んできたプロセス」を振り返る
3.その進捗から自分の努力を認める
この成功のエンドレス・ループをイメージしていきましょう。

レジリエンスを鍛えて、「見えない未来を信じる力」をもつ

何かをできるようになるって、どんなことでも、そう簡単に達成できないと感じますね。だけど、チャレンジしてきたことは、何かしらの力が、あなたの中に育っています。あなた自身の中で波紋を広げ、あなたの能力とリンクして広がるのです。どんな些細な経験でも、決して無駄はありません。


●「失敗が恐い自分」から「成功できる自分」への一つの手立てとして、自己効力とレジリエンスの強化を日々の生活に取り入れてください。
●やってきたことを一つひとつどうやってきたかを振り返ることで、自分が成長してきたプロセスを自覚していきましょう。今までやり抜いてきたことに勇気をもらって、粘り強く諦めない気持ちをもてば、大きな目標も一歩一歩積み重ねて乗り切っていけるようになりますね。

今、できる大事なことは、失敗するかもと考える前に、成功するための小さな一歩を踏み出すことです。大きく深呼吸をして、頑張っている自分を褒めていきましょう。